何にでもホモ萌えしてみる会

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校門から閉め出された主人公がまず初めにやったことと言えば、
携帯電話を取り出してクラスメイトにメールを送ることだった。

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From: 主人公
To: 桃城武
Subject: 今日

今日これからひょうてい行こうぜ


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……説明が遅れたが、主人公は2年生である。
彼が手塚に馴れ馴れしく話しかけられるのは、その神経がごんぶとであったことと、それから何より、2人が幼なじみであることが大きかった。

「……」

とりあえず送信。
時刻はすでに2時限目の授業へと入っている頃だろうが、――返事は光の速さで届いた。


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From: 桃城武
To: 主人公
Subject: Re:今日

おまえ何言ってんの?
無理に決まってんじゃん( ´,_ゝ`)


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「……」

むかつく顔文字。むかつく文面。
それでも主人公はめげない。
1人で氷帝学園に出かけるなんて、絶対に嫌だった。
主人公は、知り合いへの態度はとても横柄でぞんざいだが、実は人見知りがとても激しい性質である。(恥ずかしいので誰にもひみつだが)
要は内弁慶なのだ。


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From: 主人公
To: 桃城武
Subject: Re:RE:今日

どうせ授業聞いてないんだろ
門のところにいるから早く来いって


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送信。そしてまたも秒単位で返信。


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From: 桃城武
To: 主人公
Subject: バカ

しつこいっつーの
他のやつ誘え


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From: 主人公
To: 桃城武
Subject: バカはおまえ

俺にはおまえしかいない
早く来い


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送信。
しかし、今度の返信はしばらく待っても来なかった。
おかしい、と思う。
文面に構う暇はなく、同じものをもう一度送ってみた。

「……」

やはり返信はない。




その頃、主人公からの鬱陶しいメールに授業中の安眠を妨害された桃城は、ついに耐えかねて、彼からのメール内容をそのまま手塚に転送していた。
真面目に授業を受けているのだろう、手塚からの返信は当然すぐにはない。
でもきっと、休み時間になれば確認してくれるはずだ。

「ふわ~ぁ」

桃城、あくびをひとつ。
携帯の電源を切って、ゆっくりと机に突っ伏し、睡眠体制に入った。





「おかしい」

主人公から桃城へのメール送信数が軽く2けたを超えたころ、校舎から授業の終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
主人公は頭を捻り、桃城からの返信を待ち続けてひたすら携帯と睨み合いを続けている。
その間に裏門から学園内に入るなり、さもなくばさっさと諦めて氷帝に行くなりすればいいものだが、主人公の主人公たるゆえんは、その間抜けさ加減にあった。
頭のなかにはひとつしか引き出しがなく、何かをやりだしたらそれ以外見えなくなってしまう。
視野が極端に狭いのだ。
主人公の頭には今、「桃城からの返信」しかなかった。




ピンポンパンポーン。




ふと、軽妙な音楽が校舎から聞こえてくる。
続いて静かな声。
手塚だった。


『校門前でグダグダと授業の妨害をしている2年生徒。さっさと氷帝学園に行け』


「……なっ!!!!」

「俺のことか」と憤り、主人公は門の間から、校舎を睨みつける。
が、放送を聞きつけた生徒たちが一斉に窓際に集まり、その好奇の視線に晒された時点で主人公の負けは決定していた。
恥ずかしい。これは、死ぬほど恥ずかしい。
慌てて門柱の影に隠れるものの、そこに手塚が追い討ちをかける。


『繰り返す。校門前でグダグダと授業の妨害をしている2年生徒。さっさと氷帝学園に行くんだ。
言っておくが、ここにはもうおまえの居場所はないぞ』


「……て、手塚のばーーーーーか!!!!!!!!」


腹の底から力いっぱい声を張り上げて、主人公は校舎に向かって叫んだ。
そうしてそのまま、逃げるように校門を去る。

(居場所がないだと!? ああそうか、そうかよ、もういいよ!)

こうなったら二度と戻ってやるもんか、と主人公は涙目になりながら思った。





主人公はもちろん、受け取ったプリントの内容なんか初めの数行しか読んでいない。
そもそも、読んだって「読んだだけ」で、頭の中には何も入っていなかった。
なので当然のように、交換学生制度の期限が原則1週間であることも知らない。
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